重い紙おむつが赤ちゃんの歩行に及ぼす影響を考える
もうすぐ10歳になる長女を妊娠したとき、布おむつの「ぬ」の字も知らなかった私は、当たり前のように紙おむつを出産準備品として用意し、周囲もそれを当然とし、出産したクリニックでも紙おむつが配布され、それを利用していました。
新生児期はしょっちゅう排泄があるのでとにかくおむつの消費が激しかった。
低月齢の頃は、それこそ肌も弱くておむつかぶれを引き起こしてしまうこともあったので夜中に起きるたびに変えていましたが、紙おむつってサイズが上がれば上がるほど単価が高いような気がするし、で、結果どうしても節約傾向になってしまうのですよ。
おむつ交換するときに、ズッシリしたおむつを持つと妙な嬉しさみたいなものを感じたことがあるのは私だけではないはず。
「ああ、紙おむつの吸収力を存分に発揮できた」
と。
紙おむつの中には「吸水性ポリマー」というものが仕込まれていて、水分を吸収するとゲル状に膨らみます。紙おむつのもっこりの正体。
(ちなみにこの吸水性ポリマーは、保冷剤にも使われています。冷たさを保ちます。これが紙おむつやケミカルナプキンが「冷える」と言われるゆえんです。)
紙おむつの中の吸水性ポリマー、見たことありますか?
私は子どもの頃、小学校へ行くために家の中をバタバタ移動していたら、寝起きの幼い弟がついさっきまで使用していたおむつがそのままになっているのをうっかり踏んでしまい、中のポリマーがぶしゃー!!!!っと飛び出ておどろいた、という経験があります。
まさに、保冷剤の中のぶちゅぶちゅが入っています。それはもう、ものすごい量でした(笑)
ちなみにここ最近、ゴミとして増え続ける紙おむつの処分にあまりにも困る、という育児や介護の現場の声を受け、国交省が「紙おむつを切り刻んで下水に流す」方法を検討する、というひっくりかえるようなニュースもありましたが、世界中でマイクロプラスチック汚染が問題になっている中、大丈夫?!と甚だ疑問ですよね。
話はそれましたが、あの、何回もおしっこを吸収して重たい紙おむつ。
大人が手で持って「重い」と感じるのですから、子どもましてやハイハイや歩き出したばかりの赤ちゃんに限って「軽い」「重さを感じない」というわけがありません。
実際に論文として発表されているのですが、12kgの幼児に対し2回排尿されたおむつを着用していると、おまたから160cc分のおもりがぶら下がっているということになるようです。これは一体どれくらいのものなのでしょうか?
さらにわかりやすく、個人差はありますが大人で換算すると、なんと600ccを超える重さになるのだとか。
それが、今自分のパンツの中に仕込んであると考えたら。
ゴムのしめつけによるソケイ部への負担、腰への負担。結構なものですよね。
長時間その重さを腰回りで支え続けながら歩いたらどうでしょうか。
歩きにくいばかりか腰を痛めてしまいますよね。
近年、信じがたいですが腰痛や椎間板ヘルニアの子どもが増えているのだそうです。はっきりとした研究結果はまだ出ていないそうですが、もしかしたらこういったことも関係しているのかもしれません。
そして当然、常におもりをつけながら歩いていれば、歩行状態にも少なからず影響はあるでしょう。
成長する子どもの足に、靴を大切に考える親御さんは多いと思うのですが、このことって盲点ですよね。
実際に私も長女の幼児期、「ちゃんとした歩行のために靴はいいものを」と思ってましたが「重いおむつが歩行に影響するかもしれない」そんなこと恥ずかしながら考えたこともありませんでした。
ぜひ、紙おむつユーザーのみなさんにはこまめにおむつを交換してあげてほしいです。
「そんなこと言っても今、普通に歩いてますけど??」
なんて思わず、ね。
そうだとしても、やはり排泄物をくっつけて歩いているのは気持ち悪いかなと思うので。
私が個人的に解せないのは、紙おむつのCMではまるで半日以上おむつ交換しなくても問題ないかのようなキャッチコピーが宣伝されていますが、実は紙おむつのパッケージをひっくり返して底の部分を見てみると・・・
「汚れたらこまめに取り替えてください」
のような文面が記載されている、ということです。
こんな大切なことが、底面に記載してあるなんて〜〜〜〜〜
と。
紙おむつのパッケージの底、見たことある方いますか?実は私はつい最近です。
ぜひチェックしてみてくださいね。